こんにちは。セールスコピーライティング普及協会、認定ライターの石井です。
今回は、お得感を出して、購入しようかどうか迷っているお客様の購入を後押しする価格のプレゼン方法についてお伝えします。
お得感というと嫌らしく聞こえる方もいるかもしれませんが、要は適正価格であることを正しく伝えるということです。
Web上であっても、直接プレゼンする場においても商品・サービスを提案する際、お客様は次の3パターンの行動を取ります。
- 商品が必要なので即購入する
- 商品が必要だが高額で購入を躊躇する
- 商品が必要ないので買わない
今回お伝えする方法は2.「商品が必要だが高額で購入を躊躇する」お客様に対して成約率を高める方法です。
「高いから買わない」と言いつつ、商品価値に対して十分安ければ「やっぱり買う」と即購入するお客様も一定数います。
商品・サービス内容によりますが、価格のプレゼンは比較的即実践できる真似しやすいテクニックが多いので、ぜひ参考にしてください。
※価格のプレゼンは、景品表示法の有利誤認には注意してください。実際よりもお買い得に見せかけるのではなく、お買い得であることを正しく伝えることがポイントです。
他の商品・サービスと比較して安さを伝える
商品価格のプレゼンで、比較的オーソドックスな方法が、他の商品・サービスと比較して安さを伝える方法です。
これは、古山さんの著書「その場で7割買われる秘密~「検討します」と先延ばしさせない魔法の売り方~」でも紹介されている価格のアンカリングを用いたものです。
アンカリングとは、お客様は「最初に見た価格を判断基準にする」ことを指します。
つまり、商品価格を出す前に基準となる価格を見せて比較してもらうことで、適正価格であることを正しく伝えられるのです。
具体的には自社の他商品と比較する方法と、他社の商品と比較する方法があります。
自社の他商品と比較する方法
まずは、自社の他商品と比較する方法です。
具体例には・・・・・・
「私の個別コンサルは1時間5万円で提供していますが、今回のセミナーは特別に5,000円で提供します」
「私の個別コンサルは1時間5万円で提供しているので、毎週1時間のコンサルを半年間提供すれば1時間5万円×月4回×6ヶ月=120万円になります。しかし、今回の講座の価格は半年間50万円で提供します」
「この自動車Aは1,000万円しますが、最新型のモデルであ自動車Bはコンパクトな設計をしたので500万円です」
複数のサービスメニューを持っている方であれば取り入れやすい方法です。
他社商品と比較する方法
もう1つが、「A社では30万円ですが、弊社では20万円です」のように他社商品と比較する方法です。
とは言っても、「うちは付加価値があるけど、その分他社より価格は高いんだよね・・・・・・」という方もいるかもしれません。
その場合は、他社にはない付加価値を十分伝えたうえで、ポジショニングを変える、つまり競合を変えてみるのも1つの手です。
英語コーチの場合 | 英会話スクールに通えば…… |
起業塾の場合 | 専門学校に通えば…… |
婚活コンサルタントの場合 | 結婚相談所に通えば…… |
フィットネスジムの場合 | 痩身エステに行けば…… |
整体院の場合 | 病院に行かないといけなくなると…… |
価格のプレゼン以前に商品設計に関わるところでもありますが、比較対象を変えた例は結構多いです。
購入しなかった場合に代わりにかかる出費を伝える
商品を購入した際のベネフィットを十分に伝えることを前提として、購入しなかった場合に代わりにかかる出費を伝えるのもいいでしょう。
具体例を出すと次のようなものです。
「当整体院の施術メニューは1回60分15,000円です。月1回の頻度で来院すると毎日健康に過ごすことができます。病気になったときにかかる医療費も削減できるので一石二鳥です」
「弊社のコミュニケーション講座は3ヶ月で50万円です。当講座を受ければ人間関係が劇的に改善して離職率が減ります。離職者を補填する採用にお金がかからなくなります」
つまり、次のことを伝えるのです。
- 購入しないと効果が得られない(購入すれば効果が得られる)
- 効果が得られないのに余計な出費が増える(効果を得られて余計な出費がなくなる)
望む未来を手に入れることができない揚げ句に、余計な出費がかかるようであれば、購入して望む未来を手にした方が良いに決まっています。
望む未来を手にして、余計な出費を削減できれば一石二鳥で、こんなに良いことはありません。
自己投資の必要性と回収イメージを伝える
商品・サービスにもよりますが、自己投資の必要性を伝えることも価格のプレゼンでは重要です。
とは言っても「覚悟を決めてください」「今のままでいいんですか?」と煽って無理に購入させることを指しているわけではありません。
マウントを取ったところで成約率は上がりませんし、その場で強引に成約したとしても翌日以降キャンセルになる可能性が高いです。
場合によっては、クレームに繋がったり悪評に繋がったりもするでしょう。
基本的に、人間は「お金をかけたくない」という本能があるので、支払った価格以上の価値を感じなければ、どんなに煽っても買ってくれないのです。
つまり、自己投資したら「自己投資した分は十分回収できるよ」「こんな未来が待っているよ」と伝えることが重要です。
「私自身これまで1000万円以上投資してきましたが、すべて回収してリターンに繋がりましたし、だからこそ今の私があります」
このように自分自身の経験を伝えることもいいですし、次のようにどうやって自己投資額を回収するかを示すのもいいでしょう。
「当講座は100万円ですが、講座中に作った50万円の商品を2個売れば回収できます。30万円の商品でも3個で回収です」
こうすることで、自己投資額の回収イメージが湧いてくるので、必要性を感じている人の背中を押すことができるでしょう。
十分支払える額であることを伝える
一見すると支払いに躊躇するような額であっても、十分支払える額を伝えることで購入を後押しできることもあります。
例えば、60万円の高額商品があるとして、月25,000円の支払いを2年間続ける分割払いを提案するとします。
いきなり30万円支払うよりはハードルが下がるものの、固定費として月25,000円かかるので、支払いに躊躇する金額ではあります。
とはいえ、多くの人がやりがちな無駄遣いを減らせば捻出できない額でもありません。
無駄な生命保険を解約する、他のサブスクを解約する、飲まなくなったサプリメントの定期購入を辞める、読まない本を買わない、禁煙する、無駄な人付き合いや飲み会を減らす・・・・・・
ストレスにならない節約をして、その分商品に充てればいいのです。
「浪費的なお金の使い方から自己投資になる使い方に変えませんか?」
と促すと、「予算がない」と思っても、実は十分支払える額であることは伝えられます。
高額商品を提供していて、分割払いを認めている方も多いと思うので、ぜひ参考にしてください。
ただ、節約の例えが「それ無駄遣いではないけれど」と思われないように、ターゲットの属性には注意しましょう。
【まとめ】商品価値に見合った価格であることを伝える
以上、お得感を伝えてお客様の背中を押す価格のプレゼンについてお伝えしました。
価格のプレゼンというと、二重価格、期間もしくは人数限定価格、多数の特典などを思い浮かべる方も多いでしょう。
もちろん、これも重要なのですが提供する商品が十分商品価値に見合った適正価格であることを伝えることが前提となります。
ぜひ、ご自身の商品・サービスに当てはまることがあれば試してみてください。
今回お話したことは、セールスのほんの一部の話です。
よりセールスについて詳しく知って成約率UP、売上UPを図りたい方は、以下のページも確認してください。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!