なぜ個別では売れるのにセミナーでは売れないのか?1対1と1対多の決断構造の違い

こんにちは!セールスコピーライティング普及協会、認定ライターのおぎわらです。

個別相談では売れている。
相手の悩みを聞き、課題を整理し、提案をすると「お願いしたいです」と言ってもらえる。

それなのに、1対多のセミナーセールスになると、売れない。

内容は悪くないし、反応もそこそこあって、質問も出ている。
それでも、成約率が10%前後で止まってしまう…。

もし上記の状態に心当たりがあるなら、問題は「クロージングの言い回し」ではありません。

実はそこには、1対1と、1対多での“買うための決断の起こり方そのものが違う”という構造的な差があるのです。

そこで今回は、その違いを整理し、セミナーで決断され、売れるようになるための「決断構造」について、お伝えします!

目次

「決断設計」と「決断構造」

まず、前回の記事でお伝えした「決断設計」という言葉と、今回開設する「決断構造」という言葉について、整理します。

「決断設計」とは?

参加者が「売られた」のではなく、「自分で選んだ」と感じられる状態を、セミナー全体であらかじめ整えておく考え方のことです。

クロージングのテクニックではなく、「決断が起こる順序と流れ」を設計する視点のことを指します。

決断設計の全体像については、以下の記事もご参照ください。

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決断構造とは?

決断構造とは、人が“やる”“やらない”を判断するときの心理的なプロセスと、認知の順序のことです。

人は、

  1. 理解する
  2. 納得する
  3. 判断する

という順序をたどります。

セミナーで成約率が伸びない場合、多くは「判断」の段階で迷ってしまう、もしくは、判断できる材料がそろいきれないので、購買決断へのステップまでいくことができないのです。

なぜ個別では売れるのに、セミナーでは売れないのか?

1対1の個別セールスでは、常に対話があります。

  • 相手の表情
  • うなづき
  • 迷い
  • 質問

これらを感じ取りながら、特にその方へ響きやすい事例を具体的に提示する等して、言葉や説明をその場で微調整することが可能です。

つまり、1対1では「対話」が決断を後押ししている、リアルタイム調整型の決断構造となります。

一方、セミナーではどうでしょうか。

参加者全員の反応を正確に深く読み取ることはできません。

その結果、「ちゃんと伝わっているだろうか?」という不安から、説明を足してしまうことが多いのです。

この状態は、クロージングでやりがちなNGにも繋がりやすくなります。

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1対1では、「説得させる」「背中を押す」というアプローチが有効です。

しかし、1対多の場合、このやり方だけでは機能しません。1対多では“説得”だけではなく“決断構造”が必要だからです。

1対1と1対多の“決断構造”の具体的な違い

1対1の個別では、「共感された」「理解してもらえた」という感情の共感が決断を後押しし、購入決断に至ります。

一方のセミナーでは、感情の共感だけでは足りません

1対多でさらに必要となるのは、

  • 選択肢の明確化
  • 違いの整理
  • 判断軸の提示

つまり、決断を支えるための判断材料の設計なのです。

この違いを理解せずに、1対1の成功体験をそのまま持ち込むと、セミナーセールス時での成約率は伸びにくくなります。

セミナーセールスでの決断が止まってしまう3つの理由

①判断材料が整理されていない

セミナー参加者は、「必要そう」と感じていても

  • 他の方法との違い
  • 自力でやる場合との差
  • やらない選択との比較

が、整理されていないと、判断ができません。

これは、よくある「お金がないと言われて断られる」ケースにも繋がります。

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②比較軸が提示されていない

例えば、

  • 独学で進める
  • 格安サービスを使う
  • 本格サポートを受ける

という3つの選択肢があった場合、違いが明確でなければ人は動けず、価格だけで判断してしまいます。

「高いから売れない」のではなく、違いが整理されていない、実感できないから決められないのです。

③主体性が高まる流れになっていない

決断は、「説得された」と感じた瞬間に止まります。

逆に、「自分で選んだ」と感じた瞬間に動きます。

セミナーの構造全体が、この“主体性”を高める流れになっているかどうかも重要です。

1対多で決断させるための設計転換は「説得」から「判断支援」

セミナーでは、「納得させる」「押し切る」のではなく、

  • 判断材料を渡す
  • 違いを整理する
  • 選択肢を並べる

ことが役割となります。

例えば、

独学で進める場合は、これだけの時間がかかる可能性があります。
格安サービスはコストは抑えられますが、個別最適化は難しいケースが多いです。
サポートを使う場合は、止まっているポイントを整理しながら、オーダーメイドのように進められます。

というように、優劣ではなく、違いを分かりやすく言語化し、提示することが重要です。

また、1対多では、「お願いします」と言わせるのではなく、「これにします」と選んでもらう設計が必要です。

クロージングの具体的な流れについては、以下の記事でも解説しています。

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まとめ|1対多では“話す力”より“決断設計力”を磨く

セミナーセールスで成約率が止まるのは、あなたの話し方や伝え方が悪いからではありません。

1対1と1対多では、決断の構造そのものが違うからです。

だからこそ、必要なのは次の転換です。

  • 説得から判断支援へ
  • 対話から設計へ
  • 感情共感から整理へ

ここでいう「決断設計力」とは、単なる構成力やトーク力ではありません。

参加者がどこで迷うのかを想定し、どの選択肢と比較しているのかを整理し、判断材料を順序立てて整理しながら、“自分で選べる状態”まで導くための流れを組み立てる力のことです。

つまり、決断が自然に起こるプロセスを、セミナー全体にあらかじめ組み込む力。それが「決断設計」です。

もし、個別では売れているのに、セミナーで成約率が上がらないのなら、クロージングの言葉を変える前に、決断の構造そのものを見直してみてください。

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